「米国株式配当貴族(年4回決算型)の評判は良い?」
「米国株式配当貴族(年4回決算型)の利回りはどれくらい?」
米国株式配当貴族(年4回決算型)の2024年10月決算時点での年間分配金利回りは1.32%です。
配当貴族という名前にしては少し低い利回りになっています。
しかし、米国株式配当貴族(年4回決算型)の評判は非常に良好です。
本記事では、米国株式配当貴族(年4回決算型)の評判が良い理由やどのような投資信託なのか特徴を解説していきます。
米国株式配当貴族(年4回決算型)の特徴
米国株式配当貴族(年4回決算型)は野村アセットマネジメントがファンド運用をする投資信託です。
こちらでは、下記について解説していきます。
米国株式配当貴族(年4回決算型)|運用方針
米国株式配当貴族(年4回決算型)の運用方針は以下の通りです。
米国の株式を実質的な主要投資対象とし、S&P 500配当貴族指数(配当込み・円換算ベース)の動きに連動する投資成果を目指して運用を行ないます。
引用:野村アセットマネジメント
S&P500配当貴族指数(SPDAUDP)に連動する投資信託で、主な投資対象は海外株式になっています。
S&P500配当貴族指数は、S&P500を構成している銘柄の中から25年以上増配を続けている会社のみを抽出している指数です。
「年4回決算」というのは、毎年4回、1月、4月、7月、10月のそれぞれ22日に分配されるという意味です。
米国株式配当貴族(年4回決算型)|組み入れ銘柄
米国株式配当貴族(年4回決算型)は先述の通り、S&P500配当貴族指数に連動しています。
つまり、S&P500配当貴族指数を構成する銘柄が組み入れ銘柄になるということです。
業種別の構成比は、以下の通り。
業種 | 比率 |
生活必需品 | 23.4% |
資本財・サービス | 23.4% |
素材 | 11.8% |
金融 | 11.1% |
ヘルスケア | 10.5% |
公益事業 | 4.4% |
情報技術 | 3.5% |
その他 | 11.9% |
代表銘柄は、増配を続けているだけあり、以下のような世界的に有名な会社が多くなっています。
- ジョンソン&ジョンソン
- エクソンモービル
- ウォルマート
- シェブロン
- コカ・コーラ
- コルゲート・パルモリーブ
- P&Gなど
なお、S&P500配当貴族指数は均等加重で算出されるため、時価総額が高い大型株だからといって指数の大部分を占めるということはありません。
米国株式配当貴族(年4回決算型)|基準価額とチャート
米国配当貴族(年4回決算型)の基準価額は、2024年12月時点で22,097円です。
基準価額、分配金込みの基準価額のチャートはそれぞれ以下のようになっています。
1年間の基準価額チャート
3年間の基準価額チャート
5年間の基準価額チャート
どの時間軸で見ても基本的に右肩上がりで推移しています。
また5年間の基準価額をS&P500と比較したものが以下のチャートです。
青:S&P500配当貴族指数
ピンク:S&P500
S&P500配当貴族指数はS&P500にも勝っていますね。
これは、S&P500配当貴族指数を構成している銘柄が成熟企業だからです。
S&P500の中には、テスラのようないわゆるグロース銘柄と言われる会社も含まれています。これらは、2022年から米国の利上げについていけず大きく株価を落としました。
その結果S&P500は2022年から2024年にかけて低調が続いていたのです。
一方で、S&P500配当貴族指数は、成熟企業が多く財務状態も盤石です。そのため、利上げ期にもディフェンシブ銘柄として資金が流入していました。
また、S&P500配当貴族指数の中にはエクソンモービルやシェブロンといった石油や天然ガスを扱う企業も含まれています。
ロシアとウクライナの戦争により原油が高騰したこともあり、これらの銘柄の株価はかなり上昇しました。
以上のことから、S&P500配当貴族指数は、直近5年間でS&P500指数に勝るパフォーマンスを出しているのです。
続いて、米国株式配当貴族(年4回決算型)の評判や口コミを見ていきましょう。
米国株式配当貴族(年4回決算型)の評判・口コミ・評価
米国株式配当貴族(年4回決算型)は人気の投資信託です。
ネット上で調べても多くの評判が出てきます。
こちらでは、米国株式配当貴族(年4回決算型)についての評判や口コミについて解説していきます。
評判1. NISAで購入可能
米国株式配当貴族(年4回決算型)は、NISA制度を利用して購入することができます。
積立NISAでも購入することができ、人気銘柄の1つです。
また、NISA制度を使って購入した場合、分配金も非課税で受け取ることができます。
資産形成を目的として投資する場合は、分配金再投資で複利効果を高めることをおすすめしますが、分配金目当てならNISAで買うのもおすすめです。
評判2. 分配金を再投資できる
米国株式配当貴族(年4回決算型)は、分配金を再投資に回すことができます。
分配金を再投資することで、その分の複利効果を得ることができます。
下記の画像は基準価額のチャートです。
こちらの画像の「分配金込基準価額」が分配金を再投資した場合のチャートです。
基準価額と分配金込基準価額の差は年月が経つにつれて大きくなっていることが分かるかと思います。
このように、長期投資になればなるほど分配金再投資の複利効果は大きくなっていきます。
米国株式配当貴族(年4回決算型)への投資目的が長期での資産形成なのであれば分配金は再投資した方がいいと言えるでしょう。
評判3. 手数料はやや高め
米国株式配当貴族(年4回決算型)の手数料(信託報酬)は、年率0.55%です。
同じようにS&P500配当貴族指数(SPDAUDP)に連動する投資信託である「Tracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式)」が年率0.1155%なのでやや高いと言えるでしょう。
そのほかの手数料も含めて比較すると以下のようになっています。
米国株式配当貴族 (年4回決算型) | Tracers S&P500配当貴族インデックス (米国株式) | |
---|---|---|
購入時手数料 | 2.2% | なし |
信託報酬 | 0.55% | 0.1155% |
解約手数料 | 0.1% | なし |
ただし、Tracers S&P500配当貴族インデックス(米国株式)は配当を再投資して投資収益を上げる運用方針。
したがって分配金はほとんど出ません。
つまり、米国株式配当貴族(年4回決算型)の分配金を受け取りたいなら投資する意味はありますが、再投資に回すのであればあまり意味がないと言えるでしょう。
また、運用方針が違うため単純比較はできませんが、eMAXISS SLIM米国株式(S&P500)の信託報酬は0.09372%です。
5年間のチャートを比較すると以下のようになっており、リターンでも負けてしまっています。
青:米国株式配当貴族(年4回決算型)
ピンク:eMAXISS SLIM米国株式(S&P500)
こちらを考えると、やはり分配金目当てでないのであればあまりメリットはないでしょう。
評判4. 分配金は増加傾向
米国株式配当貴族(年4回決算型)の分配金は増加傾向にあります。
分配金が増えている理由は、そもそもS&P500配当貴族指数が25年以上の増配を続けている会社のみを抽出しているため。
S&P500配当貴族指数をベンチマークにしている米国株式配当貴族も同じように増配を続けている銘柄に投資をしている訳ですので、分配金も徐々に増えてきているということです。
評判5. 少額から高配当銘柄に分散投資できる
米国株式配当貴族(年4回決算型)を購入するだけで、少額でも高配当銘柄に分散投資をすることができます。
自分で分散投資をしようとすると、複数の銘柄に資産を分けてポートフォリオを組まないとなりません。
しかし、米国株式配当貴族(年4回決算型)であれば、この1つの銘柄を購入するだけで分散投資をしながら高配当投資ができます。
この点はメリットとして評判に上がっているようです。
米国株式配当貴族(年4回決算型)の利回りとシミュレーション
2024年10月の決算時点での年間分配金利回りは1.32%です。
100万円を投資していた場合、10年間で以下のように推移します。
1年後 | 101.36万円 |
---|---|
2年後 | 102.73万円 |
3年後 | 104.13万円 |
4年後 | 105.55万円 |
5年後 | 106.98万円 |
6年後 | 108.44万円 |
7年後 | 109.91万円 |
8年後 | 111.41万円 |
9年後 | 112.92万円 |
10年後 | 114.46万円 |
こちらは、基準価額が変わらず分配金再投資をした場合のシミュレーションです。
しかし、実際には基準価額も推移し、分配金も増加傾向にあるため利回りは変化していきます。
もちろんそれらがプラスになるかマイナスになるかで結果は変わってきますので、今後の利回りを一概にシミュレーションすることはできません。
より高利回りを目指すならヘッジファンドもおすすめ
米国株式配当貴族(年4回決算型)の年間分配金利回りは1.36%です。
高配当の投資としては、正直そこまで高くはありません。
米国株式配当貴族(年4回決算型)より高い利回りを目指すのであれば、プロに運用を任せることができるヘッジファンドがおすすめです。
日本国内で一般の投資家が出資できるヘッジファンドでおすすめなのは、BMキャピタルとハイクアインターナショナルです。
それぞれ特徴を紹介していきます。
おすすめヘッジファンド1. BMキャピタル
ファンド名 | BMキャピタル |
---|---|
設立 | 2013年 |
平均利回り | 10%以上 |
最低出資額 | 1000万円〜 ※1000万円未満も相談可 |
公式サイト | BMキャピタル公式サイト |
BMキャピタルは2013年に設立されたヘッジファンドです。
設立以来、平均年間利回りは10%を超えています。このような高い利回りを出せているのはプロが運用をしているためです。
BMキャピタルでは、バークレイズ証券出身のファンドマネージャーの他、外資銀行出身のメンバーが運用を担当しています。
投資手法は、バリュー株投資がメインでその他にイベントドリブン戦略やアクティビスト戦略を採用しています。
最低出資額は1000万円からですが、1000万円に満たない出資金でも相談可能。
投資できる資金があるのであれば、BMキャピタルへの投資がおすすめです。
BMキャピタルでは、問い合わせからオンライン面談の予約をすることで無料で詳細を聞くことができます。面談の際に契約を迫られるなどは一切ないので興味がある方は話を聞いてみてはいかがでしょうか。
おすすめヘッジファンド2. ハイクアインターナショナル
会社名 | ハイクアインターナショナル合同会社 |
---|---|
設立 | 2023年 |
平均利回り | 12% |
最低出資額 | 500万円〜 |
公式サイト | ハイクアインターナショナル公式サイト |
ハイクアインターナショナルは、企業間融資で出資金を運用するファンドです。
ハイクアインターナショナルの代表が会長を務めるベトナムのSAKUKO VIETNAMという会社に資金を融資します。
その資金を元にSAKUKO VIETNAMが事業を推進し利益を出すことで、出資者に利息が還元される仕組みです。
利回りは12%と非常に高くなっていますが、ベトナムの銀行融資の利回りも10%以上など同じく高くなっています。
つまり、SAKUKO VIETNAMからすると銀行融資とほぼ変わらない利息ということです。
また、SAKUKO VIETNAMは既に30億円規模の売り上げを出している企業。投資家からすると安心感はあるでしょう。
ハイクアインターナショナルもBMキャピタルと同じように問い合わせから無料面談で話を聞くことができます。
資料請求も無料でできますので、気になる方は公式サイトからどうぞ。
米国株式配当貴族(年4回決算型)の買い方・売り方
米国株式配当貴族(年4回決算型)は証券会社を通して購入することができます。
ネット証券では、楽天証券、SBI証券、マネックス証券など、さまざまな証券会社で購入が可能です。
積立投資もスポット購入も可能なので、ご自身の投資スタイルに合わせて購入しましょう。
米国株式配当貴族(年4回決算型)は、購入時に2.2%の手数料がかかりますのであらかじめ把握しておきましょう。
米国株式配当貴族(年4回決算型)の売り方は、証券会社で売却注文を入れれば完了です。
売却する際に、保有している口数の中からどれくらいを売るのか決めて決済しましょう。
また、米国株式配当貴族(年4回決算型)は売却時にも0.1%の解約手数料がかかりますので、把握しておきましょう。
米国株式配当貴族(年4回決算型)に関するよくある質問
米国株式配当貴族(年4回決算型)に関するよくある質問に回答します。
米国株式配当貴族(年4回決算型)は積立できる?
米国株式配当貴族(年4回決算型)は積立投資も可能です。
NISAでも購入可能なので積立NISAを使った投資もできます。
S&P500配当貴族インデックスってなに?
S&P500配当貴族インデックスは、S&P500を構成している銘柄の中から25年以上増配を続けている会社のみを抽出している指数です。
指数の構成されている銘柄は、具体的にはシェブロンやエクソンモービル、コカコーラなどが挙げられます。
どの証券会社で買える?
大和証券、楽天証券、SBI証券、マネックス証券、野村證券などで購入が可能です。
まとめ
S&P500配当貴族指数に連動する投資信託である米国株式配当貴族(年4回決算型)。
分配金が出つつ、基準価額の調子も悪くないことから、人気の投資信託になっています。
しかし、分配金の利回りは実際はそこまで良くはありません。
トータルの利回りではシンプルにS&P500に連動する投資信託を購入した方が高くなっています。
また、本当に高い利回りを求めるのであれば平均利回り10%を超えるヘッジファンドも検討してみてもいいでしょう。
野村アセットマネジメント運用のその他の投資信託に関する記事は、以下からご覧いただけます。
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